うつろな目の先にある真実

2018.09.20

お久しぶりです。
編集の松田です。

ブログ当番だったにもかかわらず、忙しさにかまけて数ヶ月ほどブッチしていたら、スタッフのみんなから「おいおい松田、ちゃんとしろよ」という視線やお言葉、圧力をいただきまして、咄嗟に北海道は苫小牧まで旅に出ようかと思ったわけなんですが、その費用や時間を考えたらブログ書いたほうが早いなってことで現在書いている次第です。よろしくお願いします。

突然ですが、「隠れ家」って言葉がありますよね。情報誌をはじめ、いろんな媒体でお店紹介などをするときによく見かける言葉です。実際私も、お店を紹介する原稿では「知る人ぞ知る」といったイメージを付与するために、よく使っています。まあ便利な言葉ですよね。「隠れ家」って言葉だけでロマンも秘密基地的なセンチメンタルさもそこはかとない通っぽさも感じさせてくれます。まさに感情を喚起する言葉のキメラですね。あ、これはなんとなく「わかってるなコイツ」感を出したいがためだけに書いた適当な文章なので意味はありません。

でも、「隠れ家」ってついているお店やスポット、それ本当に「隠れ家」なんでしょうか。ときには「的」をつけることでボカした表現にしているものも少なからず見かけますが、それでも「隠れ家」は「隠れ家」ですよね。
ではここで、「隠れ家」の意味を見てみましょう。


隠れ家/隠れ処(読み)カクレガ
1 人目を避けて隠れている場所。また、隠れ住む家。
2 (隠れ処)表立たない所。陰にあって見えない所。かげ。

出典 小学館デジタル大辞泉


というように、基本的には「人目を避けて」いる場所なんかが「隠れ家」として該当するわけです。
そう考えると、ちょっと失礼ですがいろんなところが「隠れ家じゃなくない?」となってしまうんですね。「地図通りに行ったらすぐに見つかったわ」というような場所って、隠れ家と言っていいものでしょうか。Googleストリートビューで確認できるところが隠れていると言えるのでしょうか。「Googleに見つかってるじゃん」的なね、思うわけなんですよ。個人的に。

なんだかどんどん自分を追い込んでいるような気がしてきたので本題に入ります。

上記のようなことをモンモンと考えていたある日のこと、光川さんから打ち合わせがしたいと打診がありました。そこで、小腹も空いていたのでお昼を食べがてら外に出ることに。「どこにするかなー」と考えていると、光川さんが「良いところがあるから、ついて来い」と言うわけです。そんなことはそうそう言わない人なので、期待しながら後を追いました。事務所が入っているビルを出て、おもむろに大通りから離れる光川さん。向かう先には記憶に間違いがなければ公園か税務署しかありません。

どう考えても嫌な予感しかしないなか、それを知ってか知らずか光川さんは「最近できた店でさー」とうつろな目で私ではないだれかに話しかけています。夏の暑さが少しだけ残る真昼間。それにも関わらず、だれかに話しかける光川さんの横顔を見ていると、恐ろしいほどの寒気に襲われました。「お、おう……」という曖昧な返事にも答えず、うつろな光川さんの歩みは速さを増していきます。

 

IMG_1628.JPG
「ここ、ここにあるねん」と足を向けた先は、どこからどう見てもただの公園。事務所の裏手にあり、スタッフがちょっと一人になりたいときとかに利用される公園です。

「ああ、早めに健康診断を受けさせればよかった……。激務が、いやこの社会が光川さんを壊してもうたんや!」という想いがグルグルと頭を駆け巡ります。
光川さん、光川さん! もうええ、もう休んでもええんや! 公園じゃなくて、ちゃんとした設備が整っているところで休もう! 大丈夫、奥様と親御さんには長期の出張やって言うとくから! 頼む………。

 

IMG_1624.JPG
ん? あれあれ?

 

IMG_1623.JPG
ええええええええええええええええええ! ほんまにカフェがある!! なんの変哲もない、梅小路公園とかの大きい公園でもない、普通の公園のなかにカフェへの入り口がある!!

なんだったら「球技禁止」の看板のほうが目立っているこちらの「そのうちcafe」さん、最近オープンしたての新店とのこと。ちなみに、公園の西にある間之町通からも入ることができるんですが、うーん、入れるっていっても、存在しらなきゃわかんないですね。
こういうお店をまさに「隠れ家」と言うんじゃないでしょうか。ええ、「そのうちcafe」さんの紹介文になら、私は堂々と「隠れ家カフェひっそりオープン!」と書けます。

ああ、なんだか晴れ晴れとした気分です。難問に対する解答を得たかのような清々しさすら感じます。よかった、このお店と出会えて。よかった、うつろな目の光川さんを信じ、後をついていって。よかった、光川さんが壊れてなくて。
光川さん、ありがとう。「そのうちcafe」さん、ありがとう。ミルクコーヒーとわらび餅、すごく美味しかったです。

ちなみに、今のところは新店ということもあって、Googleストリートビューには見つかっていません。でも、Google本体には見つかっています。

ーーーーーーーーー

そのうちcafe SNC
京都府京都市下京区塗師屋町119

松田 寛志
松田 寛志

副代表/編集者

Contact

お仕事の依頼やご相談、その他のご質問・ご意見などに関しては
こちらからお問い合わせください。

CONTACT US  >